プリウスをデミオXDに買い替えた2015/05/28 08:14

私が第二世代のプリウスを持っていてMR-Sも持っていたという話は既にこのブログで書いた。プリウスの方は第二世代が発売された2003年に買って15万キロ乗ったこともあってこの春売却を決めた。買ったのは1.5Lのディーゼルエンジンを搭載したマツダのデミオだ。

ディーラーと値段を決め発注し、ひと月待って2月末に納車されたデミオに本格的に乗った最初の感想は「プリウスと違って小気味良い走りをするクルマだ」ということと、「実燃費はプリウス並かちょっと悪いくらいだが燃料がディーゼルなので、燃料代は安くつく」ということだ。デミオXDを購入する前にあちこちのマツダのディーラーで結構様々な環境で累計2、3時間位運転しているので「走り」のほうはファーストインプレッションとはいえないかもしれないが、この実燃費の部分は正直な実感だ。満タンにするとき4,000円台だったものが3,000円台になったのは本当に助かる。

トルクがあるので、少しアクセルを踏みこんだだけで多少の坂道はそのまま登って行ってくれるのも魅力だ。また、6段ミッションのATがついているので無段変速のプリウスのBギアよりはきちんと減速のレベルを管理しながらエンジンブレーキが効く。

ということでデミオXDのメカにはまったく不満がない。妻が「プリウスに比べて乗り心地がゴツゴツしている」というが、まあそれは15万キロ走って足回りが相当ヤレているクルマとの比較の話だ。

不満があるのはマツダコネクト(みんカラなどのサイトではマツコネで通っている)とよばれる様々な機能が売り物の車載ソフトだ。みんカラを読んでいても結構これが出ている。もっともモンクのほとんどはナビの使い勝手に関するものだが。

USBソケットがあるので私のスマホを接続してみたらマツコネの画面が消えてしまいナビが見られなくなった。こちらはディーラーでソフトを再インストールしてもらったが、クルマを返してもらう際「また同じことが起きるかもしれないので、そのスマホはUSB接続しないで下さい」と言われた。私と同機種のスマホに音楽をため込んでいる人はこんなことを言われても困るだろう。

スマホをBluetoothでマツコネに無線接続すると電話帳が文字化けしてマツコネの画面に表示される。「妻に見られたくない相手先が表示できないので助かる」と割り切るしかない。取説には「スマホの機種によっては文字化けする」と書かれているが、例えばワープロソフトが「PCによっては文字化けするかもしれません」等という但し書きつきで販売できるだろうか?たまたま会った
Boschの日本法人社長(ドイツ人)にこの話をしたら「Bluetoothにはいろいろなバリエーションがあるから…」と言って理解を示していたが、その際「安いクルマを買うからだ」というようなムードが漂った。こっちは初めての自動車ローンでデミオを買った貧しい年金生活者なんだぞ、チキショウ。

私はあちこちから音楽を買うが、マツコネが対応しているというiTunesは使っていない。PCのハードディスクの中に楽曲ごとにフォルダを作りそこに購入した音楽を格納している。そのフォルダをそのままUSBドライブにコピーしてマツコネに接続したらフォルダの階層が出てこないで個別の楽曲の名前がズラズラとマツコネの画面に表示された。どうやって自分の聞きたい曲を見つけるのよこれぇ。MR-Sが壊れた話で相談した元トヨタのエンジニア氏は「そんなのアタリマエだ」とおっしゃるので、トヨタ車でもこの問題があるのかもしれない。

あれこれネットで探したらフォードが開発したSyncというOSがあり、マイクロソフトのWindows
Media PlayerのプレイリストをSyncで読めるように転換するSyncPlaylistという無償ソフトがあることがわかった。「マツダは一時フォード傘下だったから」ということに一縷の望みを託し、ソフトをダウンロードしてPCにインストールし、プレイリストを片っ端からUSBドライブに移した。その
USBドライブをマツコネにさしたらキチンとプレイリストがマツコネの画面にも表示された。ヤレヤレ。ただこれもUSBがFAT32という古い形式でフォーマットされている時のみ有効で、
Windows XP以降のハードディスクのフォーマット形式であるNTFSでフォーマットするとマツコネがUSBドライブを読めなくなるということもわかった。

ちなみにアップルのiTunesのプレイリストを再現するiSyncerという無償ソフトもあることもわかった。ダウンロードしてみたが、私にはSyncPlaylistより使い勝手が悪かった。

このUSBドライブに関する話、ディーラーのお兄さんはキョトンとして聞いていた。おそらくメーカーのほうでも余りきちんと認識していないのではないか。

これからのクルマ、メーカーはメカと同時にソフトについてもタンと投資をしないといけないし、ディーラーにもソフトとのインターフェースに強い人を置いておかないといけない。オモシロイ車の定義が変わってきているのだ。日本の自動車評論家のセンセイもここまで踏み込まないとユーザーと評論家の間の距離は更に広がるだろう。

もっともアメリカ人の書いた自動車評を見ていても「このクルマのインターフェースは使いやすい」とか「使いにくい」程度のことしか書いていない。前述のBoschの日本法人社長は、これからの自動車では更に搭乗者との電子的なインターフェースが高度化すると言っていたが、ドイツでも自動車評論家がそれについてこれていないとも言っていた。日本の自動車評論家のセンセイが挽回しようと思えば今なら簡単だ。

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