苦しいなぁ ― 2015/10/04 11:14
振り返れば2000年頃から、世界全体で排気規制と、そして燃費規制が段階的に強化
され続けている。とりわけディーゼル車の排気対策については、今も説明した難しさ
に直面しつつ、技術的に可能なレベルぎりぎりか、それを超えるほどの浄化レベルを
求められ続けている。
その現場に関わる人々の中で近年、「ディフィート」問題が憂慮されるようになっ
ていた。それは「公的試験」と「リアルワールド」の乖離すべてに及ぶ現実認識に関
わるものだが、中でもディーゼル車の排気対策において、公的試験では各成分の規制
値をクリアしている車両が、ちょっと条件を外れるだけで排気性状、特にNOx排出量
が急に増えることが様々に指摘され、語られていたのである。
筆者はそうした背景に接していたから、今回のフォルクスワーゲンに対するNOV
[註 Notice of Violation、違反通知]を目にした瞬間にまず頭をよぎったのは「来る
ものが来た」という思いだった。
上記は自動車評論家の両角岳彦が時事問題ウェブサイトJBPressに掲載した
「不正につながったディーゼル車『排気対策』の難しさ」と題するA4で4.5枚位に
なる結構長い文の一部だ。
2011年にこのブログでも取り上げたが、両角は日本の自動車業界、なかんずくトヨ
タ批判の急先鋒で鳴らしているが、JBPressに出てくる彼の近年の文は「世界の自動
車業界は、エンジン技術も車体技術も最先端をゆくVWを見習え」と言わんばかり
の文が目立っていた。それ故にその彼が今回のVW問題をどのように取り上げるの
か興味を持っていたところに出てきたのがこれだ。
引用した部分は延々と何故自動車の、なかんずくディーゼル車の排ガス対策が技術的
に難しいかの説明をひとしきり書いてから出てくる。
はっきりいって今回の両角の文は歯切れが悪い。「ちょっと条件を外れるだけで排気
性状、特にNOx排出量が急に増えることが様々に指摘され、語られていたのである」
なら、ヨーロッパでディーゼル車の販売が伸びていることを書く際にこの点も指摘し
ておくべきではなかったのだろうか?しかしそれを指摘しなかったのは何故か?
技術のことをそれなりに押さえながら文を書く両角のスタイルに一定の共感を持っ
ていた者として、なんとも後味の悪い印象を残した論考だった。
ついでなので「フォルクスワーゲン(VW)問題について考える」で取り上げたハイブ
リッド車の燃費について書いておく。
ホンダが鳴り物入りで登場させたハイブリッドシステムを搭載しているホンダ・グレ
ース。日本の最新の燃費審査基準であるJCO8で計測したカタログ燃費は34.4km/l
だが、今春グレースを買った友人によればざっと17km/l だそうだ。まあカタログ燃
費の半分ということですね。
私はレンタカーでときどきカタログ燃費32.6km/l の第三世代プリウスに乗るがこち
らは以前所有していた第二世代のプリウスよりは燃費がよいとは思うが、それでも実
力20km/l弱という感じだ。なんでハイブリッド車の実力燃費ってこんなにカタログ
燃費と差がでるんでしょうね。
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